Japanese fashion brands – Lyuray

koll 2020AW Collection

2020年3月、koll(コール)は代官山のショールームにて、2020年秋冬コレクションを発表。テーマは「bright and somber」

今期はアメリカの1950年代の女性服を掘り下げてコレクションを発表。当時は戦後に入り、抑圧された質素な服装から、柔らかい曲線のある服装へと変わっていき、女性たちが着飾り始めた時代である。日本にはこの頃から西洋の服装が入り始め、それらは「ニュールック」と呼ばれた。アメリカ映画などで見るアメリカ人の生活に影響を受け、憧れであったものが、日常のファッションへと浸透していった時代である。

新作のアイテムにはクラシカルなAライン、コクーンシルエット、リボンブラウスなどがそろう。その他にもシャーリングブラウス、コルセットを取り入れたワンピース、キャミソールのデザインのあるトップスと、女性らしい体のラインが出るシルエットを意識したアイテムも展開。

2018年からクラシカルなスタイルを取り入れてきたkoll。デザイナー楠原氏はそのこだわりについて、「昔、母親が着ていたもので、今の自分も着たいと思える服を選んでいる感覚。」とコメント。世代を超えても評価される服にはフリルやリボンなど、現代でも普遍的になっている装飾のものが多い。デザイナー楠原氏は自分が好きなデザインに素直に向き合い、なぜその装飾が生まれたのかといった時代背景、女性の生活感などを掘り下げてコレクションに落とし込んでいるようだ。

Brand: koll

Text by Keita Tokunaga